前回の記事では、これから開発言語を学ぼうとする若手エンジニアや年配の方に向けて、
Pythonが利用されているサービスや、得意とする分野、不得意とする分野、開発するメリットや
デメリットを紹介した上で、お勧めの記事を紹介しました。
今回は、Pythonを利用するに当たり、Python環境のインストールと構築について、
紹介していきます。
Python:2系統の経緯
Python環境をインストール前に、Pythonには大きく分けて、Python 2系とPython 3系の
2つのバージョンが存在しています。
Pythonは、後方互換性を重視する言語ですが、2008年にリリースしたバージョン3.0では、
後方互換性を崩す大きな変更が入りました。
その為、ライブラリの3系への対応が進まず、2系も並行して開発されてきた経緯が有ります。
後方互換性については、下記の記事が詳しいので、参考にされると良いです。
近年では、多くのライブラリが3系に対応し、Python 3が問題無く利用出来る状況に
なって来ています。
3系は、2系比べて、下記のような改善点が見られます。
- より分かり易い文法へ変更
- Unicodeサポートの強化
- 標準ライブラリの整理
- 非同期I/Oの機能強化
- 型ヒントの機能強化
また、2系のサポートは、2020年で終了していますので、Python環境のインストールと
構築には、是非、3系を御利用下さい。
Python環境のダウンロード
Python環境のインストール前に、既にお持ちのパソコンにPython環境がインストール
されているかどうか、確認してみて下さい。
Windowsのパソコンなら、コマンドプロンプト または PowerShell、
Macのパソコンなら、ターミナルで、Python or Python –versionと入力して、
下記のようなPython環境(バージョン)が表示されていれば、既にお持ちのパソコンに
Python環境がインストールされていますので、インストールは不要になります。
また、下記のようなPython環境(バージョン)が表示されない場合は、Python環境が
インストールされていない状況です。
お持ちのパソコンにPython環境がインストールされていない場合は、下記のサイトより、
利用するプラットフォーム(パソコン)のOS(Windows、macOS、Linux/Unix)に
合致した環境をダウンロードして下さい。
若手エンジニアや年配の方の多くは、Windowsのパソコンをお持ちの方が多いと思いますので、
Windows版のPython環境をダウンロードして下さい。
バージョンですが、最新版だとバグが含まれている可能性や、不安定な場合も有るので、
安定版のダウンロードファイルをお勧めします。
Python 3.9~3.13の環境したら、問題無いと思います。
開発経験が豊富な方や環境構築に慣れている方は、Docker(コンテナ)上でPython環境を
構築しているかもしれません。
Docker(コンテナ)上でPython環境は、後日、別記事(システム開発<応用編>)を記載して
紹介しようと思いますので、今回は、若手エンジニアや年配の方向けに、直接、パソコン上に
環境構築をしようと思います。
Python環境のインストール
今回は、Download the latest version for Windows の表示の下に有る
Download Python 3.13.5 のボタンをクリックして、ファイルをダウンロードします。
ダウンロードしたインストーラー名は、python-3.13.5-amd64.exe でした。
インストーラーをダブルクリックして、Python環境をパソコンにインストールします。
Install Now を選択します。
Setup Progerss画面が表示されて、インストールの進行状況が確認出来ます。
インストールが全て完了すると、上記のような Setup was successful画面が
表示されますので、右下のCloseボタンを押して、インストーラーを完了します。
Python環境がパソコンにインストールされたかどうか、確認してみます。
コマンドプロンプト または PowerShellで、Python or Python –versionと
入力してみます。
Python 3.13.5 が、パソコンにインストールされた事が確認出来ました。
Windowsメニューでも、Python 3.13のメニューについて、確認が出来ました。
まとめ
今回は、Pythonを利用するに当たり、Python環境のインストールと構築について、
紹介しました。
若手エンジニアや年配の方でも、パソコンにソフトをインストールした経験が有れば、
それ程、難しい環境設定では無かったと思います。
Python環境がインストールされると、統合開発環境(IDLE:Integrated Development
Environment)も一緒にインストールされます。
次回からは、統合開発環境(IDLE)を利用して、簡単なツールやアプリケーションの開発を
御紹介します。
- イラスト:いらすとや より引用
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